UI/UX設計の基礎として、私がテクニカルライティングの仕事をはじめた当初に習ったことを書き留めておこうと思います。
学生さんなどこれからUI/UX設計を学ぼうとする方の参考になれば幸いです。
コンテンツにおいて人間は重要さをどこで判断するのか
人間が、重要だと感じる情報は、何らかのかたちで目に止まりやすいように強調された部分となります。
大きい、太字、赤い、繰り返し点滅文字など、強調の種類は様々です。
例えばとあるWebサイトでは次のように強調が盛り込まれています。
赤い、太い、大きいで強調の例
情報を強調するときの注意
これらを効果的に使って強調したい部分を表現しますが、強調する箇所は全体の10%程度までにしておきましょう。
強調は他の部分との相対によって効果を発揮します。強調されている部分があまりにも多くなってしまうとその効果が薄れてしまいます。
また、一般的に、私たちは上の方に記載された情報が重要だと考え、下の方に掲載された情報はあまり注意を払おうとしない傾向があります。
ユーザー補助記憶とは
人間の行動は無意識のうちにも記憶によって支えられています。
この人間の記憶を意識することが、コンテンツの設計時には必要不可欠です。
マニュアルであれWebコンテンツであれ。
人間の記憶3種類:
- 感覚記憶:見たり聞いたり体が感じる一瞬の記憶
- 短期記憶:作業をする際に数秒から数十秒の間だけ覚えている記憶
- 長期記憶:長ければ生涯にわたって覚えている記憶
ユーザーに読む努力をさせないコンテンツにするにはこのうち、特に「短期記憶」を無駄に使わせないで済むような作りにすることが大切です。
短期記憶を支援するには
私たちがWebサイトを使う際に、クリックするリンクはそのリンクに表示されたテキストや図、写真、アイコンなど、リンク先の内容を想定させるものを頼りに使います。
しかしこの様な表示が全くないリンクであったらどうでしょうか。
クリックしたページを見て、また戻って違うリンクをクリックして、といった繰り返しをした後、最初にクリックしたページの内容を思い出すことは難しいですね。
だからこそリンク先のページ内容がわかる表示をしていく必要があるのです。
当たり前の様に行っているリンク付の作業もユーザーの記憶を支援すると言う観点で考えるとよりユーザーの立場に立って行う方が良いことは 明らかです。
UI/UXの基礎を学ぶときにおすすめの書籍
ご紹介する書籍はテクニカルライティングに特化した書籍ではなくWebサイトのしくみについての解説書ですが、根っこの部分は同じです。