自身の転職経験を語っています筆者ミミウサです。
転職を考えています。
仮に転職を複数回繰り返した場合、その後どうなりますか?
転職は多くの社会人が一度は考えたことがあるでしょう。
転職してしまうとよっぽどのことがない限り、元には戻れません。
「万が一、転職を繰り返した場合、その先はどんな人生が待っているの?」と不安になりますね。
結果的に4回転職をしている筆者が、転職を繰り返した場合のメリットとデメリットを紹介します。
結論としては「転職を繰り返すメリットもないが、後悔もない」です。
転職を繰り返すこと4回
筆者の職務経歴は次のとおりで、合計4回の転職経験があります。
22歳 大学卒業(工学部)
22歳 新卒で某メーカー入社 ←新卒入社
27歳 同業他社へ転職 ←転職1
35歳 海外転職 ←転職2
40歳 帰国。国内某企業へ転職 ←転職3
42歳 フリーランスに転身 ←転職4
転職1から転職4まで、給料や待遇の変化を紹介します。
収入面の変化 20代の転職ではアップ・30代/40代転職でダウンした
転職1から転職4において、給料(税引前)や待遇は次のように変化しました。
実体験としては「20代の転職では収入アップ、30代・40代の転職では収入ダウン」しました。
それぞれの転職理由も合わせて紹介しましょう。
新卒入社時の給料と入社理由(22歳)
大学(工学部)を卒業して入社したのは、某メーカーでしたが名前は聞けば概ね誰でも知っているであろうメーカーでした。
新卒入社理由
名前は聞けば誰でも知っているであろうメーカーへの入社理由は、「とりあえず人が知っている名前の会社」というちゃらんぽらんな理由です。
とりあえず人が名前を知っているからというふざけた志望動機が、20年の時を経て筆者の身を助けることになります。
詳細は後述します。
新卒入社企業の給料【年収250万】
給料は、メーカーは新卒入社ではほぼどの企業も横並びで、私が入社した企業も他と同じような感じでした。
年収250万という感じだったと思います。
1回目の転職後の給料と転職理由(27歳)
新卒で入ったメーカーが経営が傾き、ボーナスが自社製品の現物支給で支給される中、同期の4割ほどが転職しました。
1回目の転職理由
筆者は転職などはその時点では真面目に考えていませんでしたが、周りに引っ張られるようにズルズルと転職活動を開始しました。
周りが転職していくので「私もこの会社、去っとかないとまずいの?!」と焦っていました。
他社へ正社員として転職。
同業他社だったので正直、面接は簡単と感じました。
1回目の転職後の給料【年収500万】
前職で給料カットが行われていた金額以上に、給料がアップしました。
正確にいくらだったか忘れてしまいましたが、年収500万くらいだったと思います。
さらにこの転職した企業が良かった点は、休みが著しく多い!
126日はおろか130日は超えていました。
周りに流されてした1回目の転職のメリットは、収入や勤務条件がアップしたことです。
でも、それはたまたま筆者がラッキーだっただけでした。
新しい会社への入社後にはこんなことが・・
2回目転職後の給料と転職理由(35歳 海外転職)
妙に条件の良い仕事がそう長くも続くわけはありませんでした。
2回めの転職へと続きます。
2回目の転職理由
妙に条件の良かった1回目の転職で入社した企業でしたが、暗雲が立ち込めます。
親会社が筆者の勤務先会社をグループから切り離す決定をしたのです。
完全に切り離されるまで3年ほどの猶予があったものの、その後は親会社から仕事が振ってくるということはなくなり、営業部すらない会社が外部から仕事を取ってこなくてはならない状況になりました。
暗雲が立ち込めたころ、その企業に飽きてきていたのもあり「そうだ、海外で働いてみよう」と思い立ったのです。
「そうだ、海外で働いてみよう」という思いつきだったかもしれませんが、その後、実際の海外移住実行までのアクションは早かったです。
海外転職をどのように行ったのかは、以下の記事にまとめていますのでご興味ある方はご覧いただければ幸いです。
2回目の転職後の給料【年収250万(日本の企業なら年収800万程度)】
通算転職回数2回目となる海外転職では、フィリピン国内にある国際企業に現地採用で入りました。
海外転職後の給料はフィリピンペソでの支給だったので、日本円と比べにくいのですが、日本円にして年収250万ほどです。
この額は、フィリピン現地の給料としては破格で、部長クラス程度の値段です。
おかげで年に数回は日本に里帰りする費用もまかなえました。
3回目転職後の給料と転職理由(40歳 国内某企業へ転職)
数年、フィリピンで在職・在勤した後、フィリピンから帰国し、日本国内企業へ転職しました。
3回目の転職理由
通算3回目となるこの転職で入社したのは日本企業ですが、転職目的で帰国したのではありません。
正直今でもどうして帰国しようと思ったのか、明確な理由がありません。
多分、海外生活に疲れが出たものと思います。
海外での勤務、確かに楽しいのですが、疲れが知らないうちにたまるのは事実。
3回目の転職後の給料【年収530万】
転職3で日本国内企業に入社後は、給料は530万ほどだったと思います。
海外から帰国して入社した日本企業での、年収530万というまったく悪くない給与額は、大した交渉も必要なくあっさり決まりました。
4回目転職後の給料と転職理由(42歳 フリーランスに転身)
40代での転職にして年収530万という給与額はまったく悪くなく、ラッキーだったと考えていました。
4回目の転職理由
給料は悪くないのですが、入社数年後に想像できなかった出来事が起こりました。
悪くない給与のままだったが雇用期間の方が短くなってしまったのです。
クビになってしまいました。
このときの転職の流れについては、次の記事にまとめています。
よって、通算4回目の転職となるフリーランスへの転身は、自主的に行ったものではありません。
転職せざるを得なかったのが転職理由です。
ただ、もう一度企業に勤務したいとは思わなかったため、フリーランスとして自営する道を選択しました。
4回目の転職後の給料【年収240万(勤務時間20時間/週)】
4回目の転職でフリーランスになった後の収入は、年間240万程度です。
勤務時間は絞って20時間/週としているので、年収的にはこんなもんだろうという自己評価です。
紹介した転職4回の経験から導き出した、転職を繰り返したときのメリットとデメリットに続きます。
転職を繰り返すことのデメリット
転職を繰り返したときのデメリットを箇条書きでご紹介します。
体感では、現在の会社よりも大きな企業に転職できるのは30歳までですね。
年齢はごまかせないので、書類選考で切られます。
会社の規模なんて関係ないと思われる方多いですが、大企業は経営がおかしくなっても公的資金が注入してもらえたりと何かとメリットが大きいのは間違いないです。
勤務条件とは労働時間だったり、会社で常に怒鳴り声が聞こえるといった社内風紀の問題などいろいろです。
会社の規模が小さくなるにつれ、労働時間管理は曖昧に、そして社内が暴力的な社風になりました。
3回目の転職で入社した日本企業は入社早々、社内に怒号が響き渡っているのを聞き、かなりびっくりしました。
面接のときは、分からなかったのです・・
退職金制度がある企業の場合ですが、転職回数が増えると退職のたびに退職金は出ますが、定年まで1社に勤務し続けるより金額が少なくなります。
日本の退職金制度では定年間近にググっと退職金が増えるような計算となっているためです。
筆者の場合は1社目と2社目が退職金制度ありでしたが、いずれも退職金額は10万円以下でした・・
プライベートでもこれまで何をしてきたのか、中学卒業のところから現在の仕事まで身上書として提出を求められることが度々あります。
筆者がこれまで作成してきた身上書だと、学歴・職歴欄が10行程度なので、4回も転職していると欄に入り切りません。
大したデメリットではありませんが、身上書を見る確認する役目の人に「とどのつまり、現在の職場は○○会社ですね」と確認されます。
なお、転職を繰り返したことで、プライベートな各種申込みに悪影響が出たことはありません。
転職を繰り返すことのメリット
4回ほど転職を繰り返したときのメリットを箇条書きでご紹介します。
「転職を繰り返して良かった」という言い方は、少々違います。
「どの転職も、一切後悔がない」というのが本当の気持ちです。
筆者のプロフィールは「良く言えば守備範囲が広い悪く言えば器用貧乏が悩み」ですが、転職を繰り返していることによる複数の職務経験から出てきたものです。
筆者が今、「あなたの職種は何ですか?」と問われたらこれぞという肩書が思い浮かびません。
実際、現在の筆者のフリーランスとしての名刺は、「屋号+名前+メールアドレス」のみしか書いていません。
案件ごとに名乗る肩書を変更しているためです。
案件ごとに
「ライターのミミウサです。」
「翻訳者のミミウサです。」
「コーダーのミミウサです。」
というように自己紹介を使い分けています。
ですので、複数の転職による幅広い職務経験があったからこそ、フリーランスとして「ライティング+イラスト作成案件」など抱き合わせ案件も選べたりして、助かっているのは事実です。
転職を繰り返したことにより免疫ができて「会社がなくなっても、今クビになっても大丈夫」という変な自信が生まれました。
新型コロナ・天災など我々の仕事を脅かすものの、自分の力ではどうすることもできないという物事があります。
本来、仕事はどうなるのかと不安でしょうがないところですが、仮に今の仕事がなくなってもオプションBがある、オプションCもできる・・と仕事の選択肢が広がったことが転職を繰り返したことのメリットです。
絶対に転職すると決めている方へのアドバイス
そして、転職をしてメリットのある場合は次の3点に限られると、筆者は考えます。
1. 現在の仕事により肉体的または精神的に病気になっているもしくは病気予備軍の場合
現在の仕事により病んでいる方は、転職のメリット以前の問題で、その仕事からは無条件に逃げましょう。
人生を無駄にすることのないように。
2. 転職により給与がアップすることはもちろんネームバリューもアップすること
勤務先のネームバリューは無関係という見方も多いですが、筆者の場合、会社の名前というものに長い年月を経てフリーランスになってから助けられています。
3.. 転職しないと実現できないことがある
現在の会社では実現できないが、どうしてもやってみたいことがある人もいるでしょう。
筆者の場合「海外で働く、しかも今働く」ということです。
家族がいる人は家族の了解を得た上で、転職でしかできないことを叶えることは正解と考えます。
勤務先のネームバリューの威力については、筆者の場合はこのようなことがありました。
勤務先1社目と3社目がBtoCということもあり、聞けば誰でも名前くらいは知っているという企業だったため、面談など初対面の場で「元○○の社員でした。」と名乗ると無条件に信用されます。笑
悲しいかな、人は会社名で人を判断します。
企業の名前にこだわるなんてアホらしいと思うかもしれませんが、実際には会社名に釣られる人が多いこと多いこと。
まだ転職を迷っている方へのアドバイス
まだ迷っている方はいきなりアクションは危険で、とりあえずリサーチです。
転職サイトを自分の市場価値診断に使う
筆者が実際に転職活動に使用したリクナビNEXTを例に、転職サイトの使い方を説明します。
まず、登録しておくと希望職種についての情報が流れてくるので情報収集に使うことと、スカウト機能で自己分析できるというのがあります。
リクナビNEXTは多数の転職希望者が登録しているので、採用企業側は人材のスクリーニング・足切りに利用しています。
”40歳以下にチェック”、”転職回数3回以下にチェック”・・とポチポチと検索条件に入力し、まず機械的なスクリーニングで人材を探しています。
自分が採用企業から必要とされる層であれば、スカウトメールが飛んできます。
スカウトメールの数や有無で「ああ、私は業界的に需要があるんだな」とか「これくらいの市場価値か」と確認できるでしょう。
ものすごくシビアかつ冷静に判断できます。
スカウトメールが何も飛んでこなければ、転職自体考えないほうが良いかもしれません。
まとめ
万が一、転職を繰り返した場合、その先はどんな人生が待っているのかの疑問に、4回転職経験のある筆者が回答させていただきました。
転職を繰り返すことが良いこととは言えません。
ただ「転職に後悔だけはない」のは不思議です。
本記事が、焦らずでも時期は逃さずじっくり考えていただける材料となったのでしたら幸いです。